Winter
|冬|の|風|景|
一年が終わりを迎えようとしている12月。
夜の街路樹を華やかに飾るイルミネーション。毎年この時季になると、撮影に出かけようと思いつつも、外の寒さに負けて断念してしまう日々の繰り返しでした。
それでも、一旦イルミネーションの幻想的な光の世界へ入ってしまうと、すっかり夢中になり寒さを忘れてしまいます。
いつからなんでしょうね?すっかり冬の風物詩となったイルミネーションです。
久しぶりに訪れた丘。
陽の光に春の日を感じながら歩く遊歩道はとても心地いいものです。桜のつぼみもこの晴天に、また少し膨らんでいるに違いありません。
丘の頂上にある展望塔まで歩き、鉄製のらせん階段を登ると、誰もいない塔に靴音が響きます。
半分程の高さまで登り、ちょっと足がすくむのを我慢しながら遠くを見渡すと、小さな島が浮かぶ懐かしい海が見えました。
高原へと向かう一本道の傍らには、所々に雪が残っています。
太陽と過ごす時間が少しづつ長くなり、暖かい季節の訪れを待ちわびる気持ちを、すぐに寒さへと逆戻りさせてしまう木陰を埋める冬の色。
並木の枝先をふるわせながら、風が冷たく通り過ぎてゆく2月のよく晴れた午後。
冬の短い陽が西の低い位置まで傾き、あたり一面が薄紫色の夕闇に包まれる瞬間。
丘の上から見おろす景色は、まるで切り絵のようで、その美しさに思わず見入ってしまいます。
太陽が木々に遮られ始める頃、陽が陰る前に、長く伸びた影を追いながら、曲がりくねった坂道を急ぐ冬の帰り道。
太陽が最も恋しくなる季節。
夏の日、あんなに賑やかだったこの広場もひっそりと息をひそめています。歩道では肩をすぼめた人々が足早に通り過ぎていきます。
北西からの強い風に、唸りをあげながらそびえ立つ大きな観覧車。
なんとなくその姿が寂しそうに映るのは寒さのせいなのでしょうか。雲の流れが速い冬の日。