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Episode 248 町内山中ポタリング記

町内山中ポタリング記

 2021/2/13(土)晴天
2月も中旬にさしかかると、そろそろ冬が終わり、日の光や風に春を感じる事も多くなる頃。一年で最も好きな季節です。
天気が良い事もあってか、この日の気温は20.6℃とGarmin Connectには記録されています。
午後1時過ぎから、2時間半ちょっとの時間ですが、自転車で町内山中をトレッキングしました。町内ではありますが、今回のルートは、これまでに一度も通行したことがない道路を含みます。
通った事があるにせよ、子供の頃に数回有るか無いかの、絶対に普段歩く事はない道路を、あえて選んでみました。
遠くに見えている集合住宅の手前の棟には小学生高学年〜中学生の頃に数年暮らしていました。とても懐かしい所ですが、山裾の住宅地を縫うように続く細い道路を右へ左へと通ってきて偶然のように辿り着きました。
この周囲ですが、10年くらい前に、友人と二人で徒歩で、「タンタン岩」のある山に登った時に通った事がある場所ではないかと思います。


 紅梅がキレイに咲いています。
山へ向かうので当然ですが、登り坂が続きます。ここは、多分小学校低学年の頃に遠足で歩いた道ではないかと思います。
川の河口付近から山中へ向かう道路に、山裾で合流したようです。
この先にある「扇塚」という場所が、当時小学校低学年の遠足の目的地でした。
「扇塚(おうぎつか)」を当時「おお!きつか!」(長崎弁)と言い合いながら歩いていたのではなかったかと不確かな記憶が頭を過ぎりました。
なんとなく見覚えのあるような場所も点在しますが、遠い遠い記憶なので定かではありません。


 高度が高くなり、眼下に海が見えてきました。
小学生だった頃、遠足で仲間と一緒に歩いていた時も、こんな風に海を眺めていたんでしょうか?
全く建物等の人工のものが見えていないので、こうしてこの場所から観る大村湾の景色は、当時とほとんど変わっていないのではないかと思います。


 建造物が見えると流石に変化も判ると思いますがどうなんでしょう。
麓に見えている建物が並ぶ平坦地は、多分のちに海を埋め立てて作られた土地の一部だと思います。
この先は一段と坂道の傾斜が厳しくなります。疲れもあり、走るというよりも自転車を降りて押しながら登る方が多かったのではないでしょうか。


 途中「毘沙門天王社」という神社がありました。
覚えは全くありませんでしたが、小学生にはきっと興味がなかったんでしょうね。
後日webで調べると「安永9年(1780)6月再建」とありました。1780年よりも更に古い創建という事ですね。
拝殿の奥の神殿は、岩窟になっているようです。
なんでも、太平洋戦争時他いろんな時代に建立された石碑があるようです。小学生時は怖くて近寄れない感じもします。


 「扇塚公園」からは道が複数に分かれています。道標の右側へ行くとダムを経由して県道へ合流する下り道です。
そのまま帰れますが、左側の「琴ノ尾岳」方面へ向かいます。平坦な尾根伝いに移動する感じで見晴らしが良く傾斜もない道を走ります。
小学校高学年の遠足が「琴ノ尾岳」だったのですが、同じ道を歩いたんでしょうか?もう覚えていません。


 そのまま走ると「琴ノ尾岳」へ舗装路で走れる道路へ合流できますが、クルマや自転車で何度も走っている道なので気が進まず、「琴ノ尾岳山頂方面」と左へ折れる未舗装路を選びました。
未舗装でも平気なクロスバイクとしては太めの700×37Cサイズのタイヤなので平気だと思ったのですが・・・。
近道かと思って期待しながら走行していましたが、道はどんどん荒れて、とても走れる状態ではない大きな石がごろごろした山道に変わりました。


 途中にイノシシが入れないように?設けられている狭いゲートを、ちょうど通りがかったトレッキング中の人に手伝ってもらいくぐり抜けました。
多分自転車で通る事は想定されていない為か、傾斜のある場所を自転車を押して小さな扉を開けつつひとりで通り抜けるのはかなりの難易度だったと思います。
ゲートを抜けるとコンクリートで舗装された傾斜のきつい坂道に変わりました。ただこれまでの疲れのせいもあり、とてもペダリングでは登れません。
自転車を道路脇にそっと横たえてしばらく休憩です。


 結果的には、途中で左折せずに舗装路を走り頂上を目指した方が楽に辿り着けたと思います。
苦労して到着した「琴ノ尾岳」山頂です。展望台もあり、標高は451mです。
町内では一番高い山です。といっても、ちょうど諫早市との見えない境界線が引かれているので厳密にはこの辺りは諫早市だと思います。
まぁ、どちらでも良いですが。


 長崎空港を浮かべた大村湾が広く見晴らせる景観の良い場所へやってきました。麓から山頂まで続くこのルートの中で特に視界が開けて景観の良い唯一のポイントになります。
この日は視界も良く、雲仙岳もきれいに見えています。この先帰路は、全てアスファルトのきれいな舗装路です。
ウチの近くまで全て下り道なのであっという間です。これまでの登り坂の苦労は何だったのかと思えるほどに呆気なく下ります。
坂道を転げるように下るこの瞬間は、何とも快感!です。


 あっという間に飲料の自販機がある場所まで下ってきました。
自転車で麓から山頂へ向かう時は、大体この場所で休憩を兼ねて給水してます。


 シロヤギさんと出会いました。可愛いですね。
県道には合流せず脇道へ回りました。県道は右へ左へと幾つかのカーブを縫うように下りますが、この先はほぼストレートで細くやや荒れたアスファルト道を一気にダムまで下ります。
スピード出し過ぎは危険です。進行が逆(上り)の場合は、急坂過ぎて、自分の場合は自転車では上れません。


 走行距離は、15,45キロ。「えっ?」と疑う程にとても短い距離なんですが、経過時間は2時間半以上です。
移動時間は約1時間なので、残りの1時間半は、自転車を押しながらゆっくり歩いたり、写真撮ったり休憩したりの時間となります。殆ど山歩きのような感じでもあります。ポタリングというよりもトレッキングですね。
そういえば、私の自転車は、700Cのクロスバイクで?すが、メーカーのKonaは当時「トレッキングバイク」とカテゴライズしていたと思います。
太いフレームのせいか、電動自転車と間違われた事もありますが、この曲線の太いフレーム(ダウンチューブ)がKonaの特徴でもあり、Konaマウンテンバイクのデザインと共通するイメージです。
この個性的なデザインがとても気に入ってます。

2021年2月13日撮影