表は、静かに雪が降り続いていました。
京都から快速と各駅停車、それから福知山からは北近畿丹後鉄道の列車などを何度も乗り継いでようやく辿り着いた城崎温泉駅。
冬なので宿だけは決めていましたが、他はなんにも決めてない列車の旅。
すっかり日が暮れた城崎温泉駅前で積もり始めている雪の中、食事処を探し求めて何件か悩んだ末入店したお店内の座敷の灯りです。
デザイン事務所で偶然に知り合ったお爺ちゃん(そこそこ著名な鬼師 [鬼瓦作家] )との気まぐれ旅でのことでした。
上品な和服姿の女将に予算だけを告げ、あとはお任せでカニ料理を注文しましたが、多分いい感じの美味しいカニ料理が頂けたのではなかったかと思います。
すっかり遠い記憶になりました。
ちょうど親子の歳の差ですが、お爺ちゃんとは妙に意気投合して信州や出雲などいろいろと旅をしました。
今年の秋、久しぶりに連絡してみましたが、携帯電話には全く別の人が出て、固定電話は使われていませんでした。
もうかなり高齢だと思うので実家に戻られたのか・・・?
だったらいいのですが、ちょっと心配です。
毎年寒い季節になると記憶の中に灯る暖かい灯りです。
2004年1月29日
Photo:Nikon COOLPIX 990